愛し
愛しているという声が
泣いているように聞こえた
神だから
人を個人として愛することはできない
人という種族としての認識でしか愛せない
そんな愛し方しかできない
そんな愛し方しかできないけど
だからこそ隔たりなく愛することができる
泣きそうな声で神は言った
そんな神を
愛せないことに対して涙するMZDを
俺は愛している
人間なんて嫌いだと心のどこかで嘆いている俺は
破壊神の魂が人という種族を受け付けない俺は
受け付けることができない俺は
神を愛しているんじゃない
神しか愛せないんだ
そう言った俺に対して
神は
愛していると言った
その声が泣いているように聞こえて
俺が人間を受け付けないように
創造神であるMZDが
破壊神であるオレを
受け付けることができないのだと
わかっていたのに
泣いているように聞こえた声が
現実を突き付けてきて
悲しくて
悲しくて
こんなことなら
愛を知らないままでよかったと
愛し方など知らずにいたかったと
愛を教えてくれた
愛し方を教えてくれた
そんなあなたを
憎いと思ってしまった
こんな感情なんていらない
偽りの言葉なんかいらない
ほしいのはあなたの愛
09.04.12
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